株式会社ログラス(本社:東京都港区、代表取締役CEO:布川友也、以下「当社」)は、売上10億円以上の企業の経営層・経営企画担当978名を対象に「経営管理/賃上げ判断におけるツール利用の実態・課題に関する調査」を実施しました。
※本プレスリリースにおける「経営管理」は、「企業が目標達成のために行なう予算策定、業績予測、予実管理、分析・レポート、意思決定といった一連のプロセス」を意味します。また、「経営管理の専門ツール」は、「経営データを一元管理し、予算策定、業績予測、予実管理、分析・レポートまでを一気通貫で実施できるツール」を意味します。
・経営管理の専門ツールの存在について、約8割の企業が「知っている」と回答。一方で、「現在、導入している」企業は約2割にとどまる
・経営管理のために最も使用されているツールは「表計算ソフト」で約4割。一方、その満足度は約2割と低い
・表計算ソフトで行なう経営管理の不満点では、「業務が属人化してしまう(52.6%)」や「データ集計・整形の作業時間が長くなる(38.4%)」が上位に
・また、約8割の企業が、表計算ソフトによる経営管理でトラブルを経験。「分析が全く出来ないまま経営会議の当日を迎えた(28.1%)」など深刻な問題も発生
・経営管理の専門ツールを使用する企業は、表計算ソフトを使用する企業と比較し、データ活用(データによる経営判断の精度・スピード向上)の実現度が4倍以上であることが判明
・賃上げの判断に必要なデータ分析・シミュレーションを行なう際も、最も使用されているツールは「表計算ソフト」で約4割半。経営管理の専門ツールは約1割の使用にとどまる
・経営管理の専門ツールを使用する企業は、賃上げの判断に役立つ各指標を「可視化できている」割合が5割以上と高く、一部指標では表計算ソフトを使用している企業の2倍以上のスコアを示した
・表計算ソフトで経営管理を行なっている企業のうち、約7割が経営管理の専門ツールを「導入したい」と回答
・一方、導入阻害要因としては、「人的リソースの不足」「知識の不足」が約5割で上位に挙がった
・以上から、経営管理を行なうツールを「表計算ソフト」から「経営管理の専門ツール」へ置き換えることがデータ活用(データによる経営判断の精度・スピード向上)の実現に有効だと考えられるが、推進に向けては専門ツール導入の阻害要因である「人的リソースの不足」「知識の不足」を解消する手段が求められる
本調査により、表計算ソフト中心の経営管理から脱却したくても、「人的リソースの不足」「知識不足(ツール導入・活用のノウハウがない)」等の理由で、システム化を諦めている企業の実態が浮き彫りになりました。
昨今、経営管理の業務レベルや複雑性が増していることもあり、ツールやシステムを導入するだけではDXは果たされず、「推進する人材」や「ノウハウ」の確保が必須になりつつあります。
このような潮流は経営管理の領域に限ったものではありません。時代の要請・ニーズに応えるかたちで、システムまで包含されたビジネスプロセス全体を支援するBPaaS(Business Process as a Service)が、日本でも徐々に拡がりを見せています。
当社も、2024年2月よりBPaaS「Loglass サクセスパートナー」の提供を開始しました。コンサルタントの半数以上が経営企画・コンサルティングファームの出身者であり、これまで数百社を超える経営管理業務の支援を行ってきた強みを活かし、各社の実態・課題に即した支援体制を構築できることが特長です。
リソースやノウハウ不足によってツール導入・システム化を諦めていたお客様を中心に、すでに多くの問合せをいただいています。また、Loglass サクセスパートナーを先行利用したお客様においては、実際にシステムを活用した経営管理業務の高度化を実現されています。
当社は今後も、プロダクトとコンサルティングの両輪で、お客様の本質的なアウトカムを支援してまいります。
・「Loglass サクセスパートナー」サービスサイトURL:https://www.loglass.jp/lp/lsp
ログラスは、「良い景気を作ろう。」をミッションとして掲げ、新しいデータ経営の在り方を生み出すDXサービスを提供しています。あらゆる企業が、企業価値向上のために、自ら保有するデータを“未来を見通す経営”に活用していく世界の実現を目指しています。
近年、変化の激しいVUCA(ブーカ=変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代に突入しており、企業が持続的成長を実現するには、データに基づいた迅速な意思決定が必要不可欠だと言われています。
しかし、当社が、2024年2月29日に公表した調査(※1)において、経営領域におけるデータ活用を「実現できている」企業は全体の36.2%にとどまり、多くの企業が「経験・勘頼みの意思決定」を行なっていることが判明しました。また、「賃上げの実施有無/賃上げ率」については、未だ64.2%の企業が検討段階にあり、経営判断の遅れが示唆されました。
その一方で、経営管理の専門ツールの導入企業では、約7割が経営領域におけるデータ活用の効果・成果を実感し、経営判断の精度・スピードの向上を実現しています。
今回、こういった背景から、経営管理の専門ツールをはじめとする各種ツールの利用実態、賃上げに関する判断への影響、ツール導入の阻害要因などを明らかにするために、「経営管理/賃上げ判断におけるツール利用の実態・課題に関する調査」を実施しました。
※1:経営領域におけるデータ活用や賃上げの実態・課題に関する調査
URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000052025.html
調査期間:2024年3月1日(金)~3月5日(火)
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:売上10億円以上の企業の「経営層 425名/経営企画担当 553名 計978名」
集計方法:調査終了後、「①売上10億円以上~100億円未満/②100億円以上~1,000億円未満/③1,000億円以上」のそれぞれについて、「経営層/経営企画担当」が均等比率になるようにウェイトバック集計を実施
調査企画:株式会社ログラス
補 足:本調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合があります。
・経営管理の専門ツールの存在について、約8割の企業が「知っている」と回答。一方で、「現在、導入している企業」は約2割にとどまる
経営管理の専門ツールの認知・利用状況を質問したところ、全体の約8割(82.2%)の企業が「知っている」と回答。一方で「現在、導入している」企業は約2割(19.0%)にとどまる。
・経営管理のために最も使用されているツールは「表計算ソフト」で約4割
次に、経営管理のために中心的に使用しているツールを質問したところ、第1位は「表計算ソフト(42.6%)」、第2位は「会計ソフトの予算管理機能(28.5%)」、第3位は「BIツール(14.4%)」、第4位は「経営管理の専門ツール(11.3%)」という結果に。
・表計算ソフトで行なう経営管理に「満足している」企業は、約2割にとどまる
続いて、表計算ソフトで経営管理を行なっている企業を対象に、表計算ソフトで行なう経営管理の満足度を質問したところ、「満足している」企業は約2割(19.9%)にとどまるという結果に。
・表計算ソフトで行なう経営管理の不満点では、「業務が属人化してしまう」や「データ集計・整形の作業時間が長くなる」等が上位に
続いて、表計算ソフトで行なう経営管理の「不満点」を質問したとことろ、第1位は「業務が属人化してしまう(52.6%)」、第2位は「データ集計・整形の作業時間が長くなる(38.4%)」、第3位は「リアルタイムなデータ更新が困難(36.8%)」という結果に。これらが影響し、「データ分析の時間が足りず、有用な示唆が出せない(28.0%)」といった不満にも繋がっていると推測される。
・約8割の企業が、表計算ソフトによる経営管理でトラブルを経験。「関数のエラーやマクロのバグが発生」「誤ったデータを経営会議に提出」「分析が全く出来ないまま経営会議の当日を迎えた」など深刻な問題も発生している
次に、表計算ソフトで経営管理を行うなかで、どんな「トラブル」が起こったかを質問したところ、第1位は「1つの表計算シートを複数人で編集するため、関数のエラーやマクロのバグが発生した(30.1%)」、第2位は「知らぬ間にデータの入力・転記ミスが起こり、誤ったデータを経営会議に提出してしまった(28.9%)」、第3位は「データ集計作業に追われ、分析が全く出来ないまま経営会議の当日を迎えてしまった(28.1%)」という結果となり、深刻な問題が発生している。また、「トラブルは特にない(23.9%)」という結果の裏返しとして、約8割(76.1%)の企業が何らかのトラブルを経験していることも判明した。
・「経営管理の専門ツール」を使用する企業は、表計算ソフトを使用する企業と比較し、データ活用の実現度が4倍以上であることが判明
続いて、以下の画像を提示し、各ステップごとの「出来栄え」を5段階評価で聴取した。(かなり出来ている/まあ出来ている/どちらともいえない/あまり出来ていない/全く出来ていない)
▽経営管理における「データ活用の基本ステップ」
すると、経営管理に「表計算ソフト」を使用している企業では、ステップが進むにつれてスコアが減少し、最終的に⑤データ活用が「出来ている」企業は15.8%にとどまった。一方、「経営管理の専門ツール」を使用している企業では、①データ収集~④データ分析まで7割以上の高いスコアを維持し、最終的に⑤データ活用が「出来ている」企業は約6割半(66.4%)という結果に。実に、表計算ソフトを使用している企業の4倍以上のスコアを示した。
・経営管理の専門ツールの導入効果・成果が、他のツールを大きく上回る
次に、経営管理のために各種ツールを導入したことで、実際に得られた効果・成果を質問したところ、経営管理の専門ツールの導入効果・成果が、他のツールを大きく上回るという結果に。また、経営管理の専門ツールの導入効果・成果としては、第1位が「月次や四半期毎など、短いサイクルでの業績予測の更新(48.9%)」、第2位は「意思決定のために見たい指標が、可視化できる(45.3%)」、第3位は「経営判断の精度・スピード向上(39.2%)」であることが分かった。
・「賃上げの実施可否・適正な賃上げ率」を判断する際に、約7割の企業がデータを活用
賃上げの判断に関わっている担当者を対象に、「賃上げの実施可否・適正な賃上げ率」の検討・判断にデータを活用しているかを質問したところ、全体の約7割(67.0%)が「データを活用している」と回答。大半の担当者が、データに基づいて検討・判断したいと考えている様子が伺える。
・賃上げの判断に必要なデータ分析・シミュレーションを行なう際、最も使用されているツールは「表計算ソフト」で約4割半
続いて、「賃上げの実施可否・適正な賃上げ率」の検討・判断の際に、データ分析・シミュレーションを行なうツールを質問したところ、第1位は「表計算ソフト(45.7%)」、第2位は「会計ソフトの予算管理機能(23.5%)」、第3位は「経営管理の専門ツール(10.8%)」という結果に。
・経営管理の専門ツールを使用する企業は、賃上げの判断に役立つ各指標を「可視化できている」割合が5割以上と高い
続いて、「賃上げの実施可否・適正な賃上げ率」を検討・判断するために各指標を可視化できているかを質問したところ、「①賃上げ率に応じて、現在~将来の人件費がどう推移するのか」については、使用ツールによらず概ね5割前後の企業が「可視化できている」と回答。一方で、「②賃上げ率に応じて、各事業別の営業利益率がどう変化するのか」や「③客観的評価指標としての部門別・プロジェクト別の人員ベースの生産性(一人当たりの売上、粗利、営業利益)」については、経営管理の専門ツールを使用している企業において、可視化できている割合が5割以上となり、他のツールよりもスコアが高いという結果に。また、表計算ソフトを使用している企業では、②・③を可視化できている割合が2割台にとどまっており、「賃上げ率が収益性・生産性に与える影響」といった高度な分析は難しいものと推測される。
・表計算ソフトで経営管理を行なっている企業のうち、約7割が経営管理の専門ツールを「導入したい」と回答
経営管理のために「表計算ソフト」を使用している企業を対象に、経営管理の専門ツールの導入意向を質問したところ、約7割(72.1%)が「導入したい」と回答。
・経営管理の専門ツールの導入阻害要因としては、「人的リソースの不足」「知識の不足」が約5割で上位に
前問で、経営管理の専門ツールを「導入したい」と回答した企業に対し、まだ導入に至っていない理由を質問したところ、1位は「人的リソースの不足:ツール導入を進める人手が足りない(51.5%)」、第2位は「知識の不足:ツールの導入・活用に必要なノウハウがない(46.3%)」という結果に。導入意向や予算があっても導入できない現実、導入ブロッカーの存在が浮き彫りになった。
調査結果は、以上となります。
■ 次世代型経営管理クラウド「Loglass 経営管理」について
当社が提供する「Loglass 経営管理」は、企業の中に複数存在する経営データの収集・一元管理・分析を一気通貫で実現する次世代型経営管理クラウドです。社内に散らばる予算、見込み、実績、KPIのデータを統合し、全ての経営管理プロセスを効率化。経営判断の精度やスピードを高めます。
■ 株式会社ログラスについて
「良い景気を作ろう。」をミッションとして掲げ、新しいデータ経営の在り方を生み出すDXサービスを提供しています。主なサービスとして、「Loglass 経営管理」「Loglass IT投資管理」「Loglass 販売計画」「Loglass 人員計画」「Loglass サクセスパートナー」を提供しています。
代表者:代表取締役CEO 布川 友也
設立:2019年5月
所在地:東京都港区芝5-33-1 森永プラザビル21階
事業内容:新しいデータ経営の在り方を生み出すDXサービスの企画・開発・販売